(財)神奈川県体育協会       00/05/11 00/05/11  に追加更新しました。  戻る

 

2000.5.12 H12 第1回スポーツ医学委員会

新委員長 河野卓也先生 

新委員紹介

藤沢 小堀先生、横浜市大 南澤先生、鶴見歯科大 弘先生、県教育委員会 佐野先生 ほか

新規事業 

国体メディカルチェック負荷心電図の方法 トレッドミルまたはエルゴメーターに変更

 

2000.3.3 神奈川県体育協会スポーツ医学委員会

平成12年度事業計画

メディカルチェックの確立

サポート体制の確立

医事相談相談事業

普及開発事業

ビクトリーサミット

研修会  スポーツテキストを使用

支援事業

 

日本体育協会のホームページができました。 神奈川県は今準備中です。

 

平成10年度ジュニアメディカル陸上競技選手 報告書

D内  科

 

 身体所見および諸検査において、競技に支障をきたすものはみられなかった(表1)。日常生活の中での改善で十分であると判断された。今後の検討課題として、内科的問診事項は事故防止のためのチェック項目だけでなく、内科からみたオーバートレーニングに関するチェックなど、競技に直接関連するチェック項目をも加えておくことが必要である。

 

経年的結果について

 平成6年のみ4人、平成6年および7年12人、平成6年から8年までの3年間10人、そして平成6年から平成9年までの4年間10人、計36人に対してメディカルチェックを行った。

メディカルチェック内容は一般問診、一般診察、血圧、安静時心電図、運動負荷心電図、聴力検査、視力検査、肺機能検査、尿検査、末梢血検査、血液生化学検査を行った。血液生化学検査では肝臓機能、腎臓機能、脂質、血清鉄、鉄結合能、CPK、血糖を調べた。

内科的メディカルチェックにおいて、この4年間、競技に支障をきたす異常所見は無く、安全に練習および競技に参加することができることが確認され、また内科的トラブルはみられなかった。

練習過剰による内科的メディカルチェック異常所見としてみられる心拍数の増大や血液検査での筋組織から逸脱する酵素CPKなどを今回、全員に対してみてみると1人のみ繰り返しCPKの高値を示す選手がみられた。今年は正常域に近くなっているが、この値については、採決直前の運動の有無も関係するため、メンタルチェックの結果とも合わせて評価しなければならないものであったが、十分な議論がなされなかった。

初年度に女子1人鉄欠乏性貧血症がみられ、治療を指示した。翌年度の検査では改善の傾向を示したが、依然として貧血状態であり、血清鉄も低値であった。その後の経過観察はなされていないので不明である。その他、治療の対象となる選手はみられなかった。しかし女子1人において血色素量14.3g/dlから13g/dl、12.8g/dlと徐々に減少し、血清コレステロールおよび中性脂肪も減少している変化がみられていた。血色素量の減少以外、末梢血検査では赤血球の減少、ヘマトクリット値の減少があり、練習量がかなり増加したことによる変化であるものと推察された。この変化はいわゆるスポーツ貧血と呼んでいるものであり治療の対象となるものでは無いが、オーバートレーニングの面からも十分なる注意が必要であると考えられた。

 

 

 

 

7がつ11にち、トレーナー部会をおこないました。国体準備で皆様がんばっています。

4月30日に、県医師会と今年度の健診の打ち合わせを行います。

4月22日に本年度の第1回、委員会を行いました。

ビクトリーサミット in 神奈川 を、3月14日 神奈川総合高校で行いました。

98年3月3日(火)第6回のスポーツ医学委員会を行いました。来年度の体制を協議しました。国体、体力医学会などの大きな行時が目白押しとなります。
98年1月21日(水)第5回のスポーツ医学委員会を行いました。
    また、引き続き、トレーナー部会の発会式を行いました。 神奈川新聞の取材を受けています。
    1月16日、神奈川県選手団スケートアイスホッケー選手の結団式を行いました。
  • 11月22に 第4回スポーツ医学委員会
  •  9月 9日(火)第3回 スポーツ医学委員会

     8月は、委員会、判定会議が続きますのでよろしく。

     6月11日(水)第2回 スポーツ医学委員会

     6月 2日(月) 国体選手のメディカルチェックの会議

       

       

    スポーツ医学専門委員会の活動

    スポーツテキスト9月発売予定

    神奈川県立体育センターの原稿です。

    メディカルチェック

    〜スポーツ選手に対する医事管理の取り組みについて〜

    (財)神奈川県体育協会・スポーツ医学委員会 委員長  羽鳥 裕

     

     

     スポーツ選手と医学・医療にどんな関係があるのかと思う方もいるかもしれません。ライバルに勝ち、己を制してよりよい成績が出せればそれで良いと考える方も多いと思います。しかし、すばらしい素質を持つ選手が、県のレベルで、ナショナルレベルで、ワールドレベルに伸びてゆくには、より科学的・合理的なトレーニングを行うことが必要です。一方で、一流選手でも、一般の市民でも、スポーツをきっかけにしてからだを壊し、あるいは命に関わるような事態を招くこともあるのです。

     良い成績を上げるには、コーチだけでなく、家族も関心を持って、この選手が、いま身体の成長期のどのステージにあるかを把握しましょう。脳神経の発達期であるのか、一気に身長が伸びる時期であるのか、心肺系の機能が向上する時期なのか、最も体力的にバランスのとれた時期なのか、やや体力的には下降しているときなのかを知りましょう。競技種目によっても最もパフォーマンスのでる時期が異なりますし、一人一人最大の力が発揮される時期もちがいます。

     今、神奈川県体育協会では、神奈川県医師会とともに、“スポーツ手帳”を用意しています。(写真1)そこに、自分の体調や、競技の成績、身体のアレルギーなどの特異性や、家族歴、けがなどの病歴、負荷心電図、血液尿検査などと、問診、聴診所見を含めて医師のコメントをもらいます。母子手帳や老人手帳のように、選手一人一人が、自分の体調を理解します。

     さらに今年は、一般の人にも、選手にも、指導者に参考になるようなスポーツテキストを準備中ですが、一人一人のトレーニングメニューができると思います。

     冬の国体選手が、ゴール直後に亡くなられたことをきっかけに国体選手・監督の医事管理を初めることになりまして約8年が経過しました。その内容は、二年おきぐらいに見直され、できるだけ現実的かつ効果の高い検査項目を導入して少しずつ変更されてきました。トレッドミルなどの運動負荷心電図を義務づけることにしました。(写真2) 毎年約1、000人ぐらいの対象者で、90%以上の対象選手に受診してもらっております。急性肝炎、伝染性単核症、強度の貧血、ショートラン不整脈、先天心疾患等が過去発見されておりますが、幸いなことに、国体や練習などでは、死亡事故はニアミスを含めおきてはいません。しかしながら、国体以外の一般のスポーツイベント、学校管轄下などではスポーツの事故は必ずしも減ってはいません。それぞれ個別の理由があります。たとえば、学校内、市中マラソンでは心臓死、重篤な喘息発作、ボクシングなどの脳内出血、硬膜下血腫、自分の体力の低下を軽視して、ピークの頃と同じ様なスタイルで登山に挑戦したり、体力の要求される種目に中年になって初挑戦する人が増加していることもその原因でしょう。また、ダイビング、ハンググライダーなどスリルや、未知の世界の体験のため危険に遭遇することが多くなっているも原因でしょう。体力の問題だけでなく、緊急事態に陥ったときに機械のしくみや自分の姿勢位置が十分把握できないパニックなどマンマシンインターフェイスの問題もあるかもしれません。

     スポーツに参加するのは選手自身の責任で、その競技に耐える体力及び知力があることが当然であり、選手一人一人が自分でメディカルチェックを行えば良い、主催者、競技団体が全て責任を負う理由はないという考えも一理あると思いますが、最近の医療の訴訟の流れを見ると、いつかは責めを負う事態が想定されます。

     それでは、安全にかつよいパフォーマンスを上げるために、どのようなメディカルチェックが有効かをみると、

    1)学童期であれば、学校検診を上手に利用することが上げられます。まず、先天異常、川崎病後冠動脈瘤などをスクリーニングするには聴診、運動負荷心電図、心音図などの心臓病検診、運動制限の必要な場合も起こりうる腎臓のための検診、糖尿病検診等を受け、さらに練習量が多い種目や、体重制限の必要な種目では、貧血、肝機能、関節弛緩性、体脂肪率の検査を追加します。

    2)心肺系の伸びる時期ならば、呼気ガス、乳酸測定等を行ってトレーニング強度などを決めてゆきます。

    3)体重別競技や体操などの競技では、肝機能、脂質、糖代謝、尿酸、体脂肪率の測定により、筋肉量と、脂肪量を適正にする必要があります。

    4)体力の下降期に向かう人や、トレーニング量が急に減った人などでは、食習慣が代謝機能を急に悪化させたり、動脈硬化が急に進む人が見られます。運動中の血圧測定、虚血性心疾患や不整脈の発見のため、運動負荷心電図、眼底、採血、採尿検査を追加して、運動中の事故を防止します。

     いずれのステージにおいても、よいパフォーマンスを発揮するためには、家族、ライバル、コーチ、本人内面の問題などの精神・心理学的なサポートが必要です。また飽食の時代といわれても、競技直前でなく、練習の時から、スポーツ貧血、微量元素不足、体脂肪率、屈筋群伸筋群のバランス、栄養・エネルギー出納のチェックが必要です。

     スポーツに関する溢れる情報の中で、より強くなるために役立つ情報を取捨選択するのは大変なことです。世界中の膨大なデータベースと目の前の先輩たちの成功失敗例が参考になります。選手としてのピークは永遠ではありません。新しいことをトライすることも勿論大事です。しかし、限られた時間の中で試行錯誤して無駄な時間を過ごすことなく、スキルの達人としてのコーチ・先輩、体力アップのためのトレーナー、故障・障害防止のための医師などをフル活用してください。かながわゆめ国体では最高の成績を出しましょう。


    5月4日の横浜パシフィコでのシンポジウム”こどもとスポーツ”は大変盛況でした。
    来て下さったみなさま、準備をしていただいた神奈川体育学会の先生方、裏方の若い人たちに感謝をいたします。
    翌日の朝日新聞にも、写真いりで紹介されました。

    歴史の概要

    工事中です。

    戻ります。